もどる <ブレーンストーミング> ゆんたく掲示板

ブレストとは    ブレストの進め方 メリット/デメリット/注意点
 ブレーンストーミング(略称:「ブレスト」またはB・S)は米国の"アレックス・オズボーン"によって創案された創造性開発技法で、ブレーン(Brain)は頭脳、ストーム(Storm)は嵐という意味であり「頭脳の嵐」からその名称がついた。
 オズボーンは「我々人間は基本的に異なる二つのものを同時にやろうとして失敗している」といっている。彼の言う基本的に異なる二つのものというのは「創造的(前向き)な考え方」と「批判的な考え方」である。批判的なものは悪いのでなく創造性を働かせる為には必要なものであるが、互いに反対の作用をするので同時に働かせることはむずかしい。そこで、オズボーンは最初全く無批判、無評価で思いつくままに話し、次の段階で徹底的に吟味すればよいという考え方である
・・ ブレストの基本的考え方
人間は個人でアイデアを考えるより集団の意見を出しながらすると刺激があり、多くのアイデア、意見が出る。(各人の枠が広がる個人にとっては新しい発見、視点)
人間は批判のない自由な環境を与えると個性としての考え(自発性)を働かせる。
・・ ブレストの基本ルール
出されたアイデア,意見について良い悪いの批判、評価はしない。
自由奔放、現実性のないアイデア,意見も歓迎する。
できる限り多くのアイデア、意見を出す。
他の人のアイデア,意見をヒントにし、それの変形、改善、上乗せ(ぱくり)意見も大歓迎
ブレストの進め方
第一段階・・アイデア、意見の発表
リーダーは人数に応じてグループ編成し、課題の趣旨を説明する。
(課題の趣旨:ブレストをやる意味またはテーマの必要性など、またまとめ方も明示したほうが良い
ブレストが始めての場合はブレストについて間単に説明する。次にブレストの4つのルールを説明するが、大事なルールなので黒板や模造紙に書き掲示しておく。
グループごとに役割担当者を決め、その役割を説明する。・司会者:ブレストの進行役、ルールを守らせる。・記録係り:メンバーの発言を皆が見えるように模造紙または黒板(白板)に書く(模造紙の使用を薦める)。書く場合は発言者の言葉をそのまま書き、内容を要約しないようにする。
第一段階の終了は意見を出し尽くしたところで終わることが望ましいが、時間制約がある場合はその時間を設定してもかまわない(その場合、タイマーを使うか、司会者がタイムキーパーを兼任してもよい)
第二段階・・意見の整理と確認
司会者は第一段階で出された項目を準じ読みながら、全員で理解し確認する。意味が分かりずらい項目は発言者に確認しながら、分かる文章に修正する。(発言者の了解を得る)また、修正する場合色を変えると分かりやすい。
確認作業の段階で、新しいアイデアや意見がでたら付け加える。
第三段階・・まとめ
 司会者が中心となってまとめる。この段階からはアイデア、意見の内容について批判や反対意見も大歓迎であり、全員の合意でまとめることを説明して、メンバーの意見を整理してまとめる。(まとめ方については課題の趣旨の段階で決めるとよい(どのようにまとめるか)
<参考>まとめ方
第二段階で出された意見を全部カードに書き、フィッシュボーン(魚骨法)やKJ法を使いカードの整理またはアイデアや意見の構造化をはかり、その内容を議論して原因分析や解決策づくりに用いてもよい。
ブレストのメリット/デメリット/注意点について
メリット
グループに批判のない自由な環境が生まれやすいので、活発な話し合いができる
参加者は他のメンバーから批判または評価されないので、発言することに自信が持てるようになる
どんな意見や情報も大切にするようになる
参加者全員が発言できるのでストレス解消になり、満足感を得ることができる
参加者が第一段階で熱中すると、第二、第三段階にはいても個人的批判や評価がされたという感じが生まれてこない(意見の内容を吟味している
デメリット
発言の順序がないので、よく発言する人に片寄ることがある
口べたや気の弱い人はあまり発言しないので、その人が持っている意見や気づいたことが埋もれてしまう。(以上の場合、司会者は参加者に制約にならないように意見が出せるように配慮した方がよい)
第一段階だけだと批判や反論ができないので参加者に欲求不満をもたらすことがある。
注意点
記録係りが慣れていない場合や発言量が多い場合は記録係りを2名にし、模造紙を2枚用意しメンバーの発言を交互に記述させてもよい。
第一段階でルール違反があった場合は、そのつど注意する
ブレストや話し合いになれていない場合は課題を説明した後に、自分の意見を考える時間を設定してもよい。また、メモ用紙を配り発表の順番を決め、そのメモの意見を一回りさせてから初めてもよい。その際、「一回り回りまたは二周りの後は自由に意見を言いましょう」と伝えておく。司会者は時々メンバーの意見の確認などして意見の刺激や質問をして思考方向の転換を図ると色々な意見が出やすくなる