教 育 資 料
・・ HP上での資料はご自由にお使いください。また、提供資料は有料になりますので「提供資料」をご覧下さい。連絡あり次第メールで送付させていただきます。一部につきましては郵送の場合があります。(メールでの送付は「word2000」になります)
・順次、資料や参考を掲載しますのでご活用ください。
・下記の資料は社内勉強会や研修資料として自由にご活用くだ
さい。(著作権はありません)
KJ法の活用
KJ法について
・・・ KJ法の進め方
・・・ 進めて行く上での注意点
KJ法は問題解決技法の1つの手法と言われていますが、かなり幅広い使い方ができます。例えば、「会社方針の具体策作り」「ある問題についての要因分析」「種々のデーター整理」など、使い方をマスターすると社内の会議、研修の手法として活用できます。
話し合いの1つの方法、グループでの自由連想法。いろいろな意見を求めるときに活用できる。現状を打破していく時、または新しい方法を発見すると時に使うと面白い。出た意見をKJ法でまとめると意見が有効に使える。楽しく会議を進行できる。
「健康的な職場」のチェックリスト
14項目の質問から職場の風土を簡単にチェックするもの。職場の仲間同士でチェックしお互いに確認し、職場をもっと良くするためにどうしたらいいかなどについて話し合いをすると有効に使える。
効果的な討議の為に
会議やミーティングなどで討議をする場合、効果的な討議をする注意点。参加者がこれらを認識しながら討議をすすめると有意義にな討議ができる。特に管理者はこれらを推進できるようにしたい。
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KJ法
1、KJ法について
川喜多次郎(元東京工業大学教授)が考え出した情報の整理の方法です。同氏の頭文字をとってKJ法と名ずけられました。それは多くのデーター(情報)を整理統合して情報の相関関係を図解化してみようとする試みです。
現在は下記のようなものに活用されています。みなさんも職場やいろいろな場所で活用されてみたらいかがでしょうか。その際の情報収集についてはいろいろなことが考えられますが、ブレーンストーミングや日ごろからのアイデア、意見などをストックして、それを使うなどの手があります。
・ 仕事や職場改善のアイデアのまとめ
・ 会議内容の要約、まとめ
・ アンケートや実態調査のまとめ
・ 情報や資料のまとめ
・ 計画書の用件分類
・ 作文、論文、レポートの作成(情報整理)
・ 発想アイデアの整理
KJ法のメリットとデメリット(特にグループKJの場合)
[メリット]
1, 少数意見も充分に尊重される。
2, 自由な雰囲気の中で実施さ、お互いが啓発され参加の満足感がもてる。
3, 禅参加者が問題点を共有することができる。
4, 参加者の自発性が促進される(自由度の高いKJの場合)
5, 固定観念にとらわれない新しいアイデアや発想ができる。
[デメリット]
1, 時間がかかりすぎる。
2, カードが分類されていく過程で表札が抽象化していくので、
話し合いや分析の過程を一緒に経験していないと他の人には内容が理解しにくい。
3, 各人の表現力やセンスに左右されることがある。
反面、メリットとして表現力などのトレーニングにもなる。
(何にしてもついて回るものですが)
2、KJ法の進め方
ここに示す進め方は基本的なものであり活用する場合は各自で工夫するとよい。
なお、時間は4時間〜5時間が適当と思われる。また、2回に分けて実施する場合は第3回段階までを1回とし後半を2回として実施してもよい。
<準備するもの>
模造紙:ブレーンストーミングで使う分とまとめで使うものを準備する。
マジック:5色くらいを準備すると便利。
KJカード:商標登録された専用のカードor普通のタックタイトルを準備する。
[導 入]:今回のKJミーティングの主旨を明確にし、参加者に伝える
[第1段階]ブレーンストーミング
テーマに従ってブレーンストーミング(BS)を行い、出た意見を模造紙に書く。
ここで大切なことは参加者からできる限り多くの意見を出してもらうこと。
※コツ1-BS考えやり方を説明する。(BSについては資料を参照)
<BSのルール>
@他の人の意見にケチ、批判をしない
A奇抜、変な意見も歓迎
B似たような意見でも言葉やニュアンスが異なれば違う意見
C出た意見の組み合わせ、改善意見などもOK
D他の人の意見からの連想意見も歓迎
Eできるだけの多くの意見を!
※コツ2-出た意見はできる限り発言者の言葉とうりに書く。
※コツ3-理解しにくい発言も一つの意見とする。
[第2段階]: 出た意見を分かりやすくする
(おさらいブレーンストーミング--MBS)
BSで出た意見の一つ一つについてメンバー全員が意味を理解するように発言者に説明してもらう。修正する場合は発言者の同意を得る。また同じものがあれば一つに扱ってもよい。但し、発言者の同意を得ないで勝手に修正したり消したりしない。
※ コツ1- 但し、書き加えなどは模造紙に直接書いた方がよい。
その際、マジックの色を変えると分かりやすい。
[第3段階]: カードの作成
模造紙に書かれた意見をカードに一意見ごとに一枚ずつ書き写す。意見の数だけのカードができる。(カードを余分に準備する)
[第4段階]: カードの観察
上で作ったカードを白紙の模造紙の上に広げメンバーでじっくり眺める。すると関係ありそうな意見(カード)や言わんとする内容や同じ意見(カード)が何となく分かってくる。
※コツ1-グループでおしゃべりしながら眺めてもよい。
※コツ2-意識的にまとめようとせず、ここは何となく眺めることが重要。
[第5段階]:カードのグルーピング
いよいよカードのグルーピングをするが、小グループ、中グループ、大グループと段階的に進めていく。ここで注意したいことは事実(意見、カード)の積み重ねであり、自分の観念でカードをグループ化してまとめ上げないこと。
[T]小グループの作成
(1)小グルーピング
親近感を感じるカードを2〜3枚づつ集めクリップまたは輪ゴムでまとめる。この場合、言葉の共通性だけで集めたり、単なる分類になったりしないように注意する必要がある。無理にグループにしないで一枚きりで残るカードは遠慮なく一枚にしてもよい。また5枚以上集まった場合は注意し2つに分かれないか吟味する。
(2)小グループの「表札」の作成
2〜3枚づつ集まったカードをもう一度よく見て、これらのカードは何をいっている のかを考え、それらのカードが共通して表現していることを見出しとして別なカードに書きグループの一番上に小グループの「表札」としてクリップでとめる。一枚ものはそのままにしておく。
[U]中、大グループの作成
同様に中グルーピング、中グループの表札/大グルーピング、大グループの表札と進めていく。クリップまたは輪ゴムでまとめられた小グループと一枚ものを広げ、小グループ作成と同じ作業を繰り返す。ここで小グループで中グループに入らないものは無理に中グループにしなくてもよい。中グループの表札までできたら、中グループ、小グループ(残ったもの)または一枚ものをまた広げ、同じ作業で大グループをつくる。そして目安として3〜6のグループになるまで作業を続ける。従って大々グループができてもよい。もちろん一枚ものとして最後まで残るものがあってもよい。
[第6段階]:グループ関係の位置づけ(空間配置)
最終の3〜6のグループ化されたものをクリップや輪ゴムでとめたまま白紙の模造紙の上に置き配置を決める。この時、一番上の表札を診ながら関係の有るものは近くに、ないものは離したりして全体の状況が分かりやすいように配置を決める。
※コツ1-配置をいろいろ変えてみると全体の状況がよく見えてくるので、
各自の意見を参考にしながら試行錯誤してみる。
※コツ2-決めて見ないで、ボーとしながら眺めてみるとよい。
[第7段階]:カードの模造紙への張り付け
大グループから順にクリップまたは輪ゴムを外し、中グループ、小グループと一枚一枚のカードの配置を考え模造紙に置いて見る。この時に次ぎの段階で関係づくりをするのでそれも年頭に入れながら配置を考える。各カード、グループの配置がきまったら模造紙に張り付ける。
※コツ1-張る前に各グループの関係性、各カードの並べ方もよく考える。
つまりスペースも考えに入れる。
[第8段階]:各グループの関係づくり
[T]島づくり
各グループ(小、中、大の順)を色の違うマジックで輪どりする。つまり、大グルー プの中に中グループ、またその中に小グループの輪ができる。もし一枚ものがあったら それも輪どりする。
[U]グループ関係を表示する
各グループ間を線で結び、関係性が分かりやすいようにする。もちろん無理に線で結 ぶ必要はない。各人なりの工夫で他の人に分かりやすいようにする。
<関係を示す線のルールはないが、下記を参考にし各自で分かりやすいようにする>
・要素関係
・因果関係
・相互影響関係
・反対(対立)関係
・同値関係
[第9段階]:全体の理解と共有
出来上がった模造紙を見ながら、このことなからどんなことが言えるか、考えられるなどについてグループで話し合う。そして、統一見解として意見をまとめる。
KJ法の一例
3、KJ法を進めて行く上での注意点
情報集めとカードづくり
1、 1枚のカードに、二つ以上の事柄を書かない。
2、 主語、述語を明確にして誰が読んでも分かるようにする。
3、 抽象的、曖昧な表現はしない。
4、 問題表現(現状)とそれの解決策(意見など)は別なものとして、
二つに分ける
カード整理については下記のことに注意する
1、 表現が違っていても、同じ意味なら同一グループにする。
2、 言葉の表現にとらわれないでカードの意味で分類する
親近感のあるものを勘で集める。
3、 理屈、理論など今までの概念にとらわれないで分類する。
4、 大分類してから(イメージの中などで)小分類から積み上げていく。
5、 小グループの場合、5〜6枚以上は多すぎると思ってよい。
6、 「一匹カード」は無理にどこかのグループに入れないでよい。
表札づくりにおける注意点
1、 集まったカードの本質をつく簡単な表現がよい。
2、 反面、具体的にする。あまり抽象化すると分かりずらくなる。
Ex. 人間関係の中にも、部下と上司の関係、職場の雰囲気、同僚との人間関係などと
仕上げのレイアウト(空間配置)
1、 特に決まった方法はない。
2、 各グループで大事だと思うものを中心にすると
全体の配置が分かりやすくなる。
3、 図解については色を変えたり、
関連付けたり各グループの自由な発想でやってみる。
<参考>関連付けの記号(自分たちで創作してもよい)
関係あり(密接な関係) |
|
薄い関係 | −−−−−−− |
因果関係 | ------------≫ |
相互影響関係 | ≪----------≫ |
対立関係 | ≫-----------≪ |
同じ(同値関係) | =============== |
要因関係 | ┏━━━ ━━━┫ ┗━━━ |
・・・・
「健康的で楽しい職場のイメージ」チェックリスト
このチェックリストはあなたの考え方や行動などを評価するものでなく、よりよい職場環境をつくるための参考資料です。職場の雰囲気を自分の意見でお書きください。
該当する番号を○で囲んでください | ||
1 | お互いに率直に働きかける | 1 2 3 4 5 |
2 | 働きかけに対しては、明確で敏速な反応が返ってくる。 | 1 2 3 4 5 |
3 | 組織機構や形式的な手続きなどにとらわれずに行動する。 | 1 2 3 4 5 |
4 | ジメジメした人間関係がなく、問題中心の動き方をする。 | 1 2 3 4 5 |
5 | 問題が起きると、各方面の人がうまく協力しあい、 セクショナリズムや責任のなすりあい、足の引っぱりあいがない。 |
1 2 3 4 5 |
6 | 5、の為に、お互いに信頼感がある。 | 1 2 3 4 5 |
7 | お互いに自分の信念、考え、 感じをぶつけ合い変な気兼ねをしない |
1 2 3 4 5 |
8 | 葛藤を隠したり抑圧したりせず明るみに出して処理する。 | 1 2 3 4 5 |
9 | 自分の立場だけにとらわれず一歩離れて全体を見直す。 | 1 2 3 4 5 |
10 | 自分の限界・特性と相手の限界・特性を知り、
組み合わせで効果を上げようとし、画一化をきらう。 |
1 2 3 4 5 |
11 | 自分の行動に対して責任をとる。 | 1 2 3 4 5 |
12 | 職場の実態に合致した行動をとり、一般理論に惑わされず、 人まねなどしない。 |
1 2 3 4 5 |
13 | 過去にとらわれずに「未来を生み出すために今ここで、 何をすれば最善か」という立場で行動する。 |
1 2 3 4 5 |
14 | 先々の取り越し苦労をしないでともかくやってみる | 1 2 3 4 5 |
効果的な討議の為に
(集団思考としてのコミュニケ−ションについて)
討議は一種の集団思考であり、その主な目的は「よりよい考えを求める」ということである。それは、討議のプロセスの中で状況(情報)の共有から生まれてくるものである。
効果的な討議は「3人寄れば文殊の智慧」というような各人のもっている考えの総和や 平均的なものでなく、相乗効果としての討議内容に質的発展が期待される。例えば、「なる程そうか」ということのみにとどまらず、なる程と思うことがあればそれを取り入れ新しい展開を試みたりまた自分の意見を変えたりすることであり、それらは恥ずかしいことではない。
効果的な討議をするには各人の積極的な参加を期待したい。参加とは経過と結果に責任を持つことである。外野席や見物席から下りてグル−プ(チーム、組織)の目的に貢献できるような「かかわり」をもつことが重要である。
<効果的な討議をするために下記のことは注意し、期待したい>
(1)自分の考えを持つこと。
自分の考えを持たなければ参加したことにはならない。人の話を理解するためにも大切なことである。なるべく要約した表現ができるように言葉で整理しておきたい。
自分ならそうするか? どうしたいか?
(2) 相手の考えを理解する。
「人によりさまざまな考えがある」ことを知る(学ぶ)ことが、質を向させることに重要である。聞くだけでなく、聴けるスキルが重要になる。
<相手を理解する為に下記の視点から見てみる>
・ 相手はどんな立場にいるか/どんな状況下なのか/どんな考え方なのか/
どんな意図をもっているか/相手や周りとどんな関係か/
関係している他の人の立場ならどう思っていると思うか。
(3) 正しいと信じたことは主張し、説得に努める。
討論になった場合、主張には一貫性を持たせることが重要である。主張するとは自分の意見を言うことでなく、分かってもらう為のものであることを忘れてはならない。
(4) 考え方の理由(根拠)を明らかにする。
なぜそう思うかについてはっきりさせる。分からないということについては何が分からないのかをはっきりさせる。また、分からないという言葉で拒否をせずに反論の意味を伝え、合理性を持たせる。
(5) 時間制限を忘れない。
参加者の人数、討議内容と時間の関係であり、ある程度の時間管理をする。
(6) 結果に急がず、プロセスを大事にする。
意見や答の成否にばかり気をとらわれず、どのような考えをしたか、どう発展させたかが重要である。(「急がば回れ」)
(7) 討議することと会議の目的を混同しない。
答え探しをすることが討議そのものの目的ではなく「よりよい考えを求める」
(集団思考のプロセス)ことである。また会議はそれ自体の目的を持っているものであるから、会議の目的や意図は明確にする必要がある。
(8)一般的な案模範解答はない。
社会事象や人間事には、一つの答というものはない。一つひとつの事象はいろいろなことで成り立っているものであるから各々独自性を持っている。
(9) 納得できなことで少数意見として止めて置く必要もある。
多くの場合、情報不足から理解できないことがある。多数の人が支持したから正しい意見ということではない。(少数派の意見の尊重する)
(10) グル−プの統一見解(結果確認、状況の確認、決定事項の確認など)
単なる妥協の産物であったり、形だけ整えたりするようなことであってはならない。
特に決定事項,結果などについては全員の確認をする。
(集団におけるアグリーメント)
(11) 統一見解について分かりやすいようにする。
後々に標語的にならないようにする為、少数意見を無視しないように配慮する。討議する場合、その手段として主に言葉によるコミュニケ−ションが使われる。
従って、言葉のコミュニケ−ションの特徴や限界もある程度知っている必要がある。